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Q. 7.4 コミュニケーションの「決定しなければならない」。 実施(Do)が要求事項に無いのはそれでいいの?(ISOマネジメントシステム相談室・第37回)
7.4は「決定する」だけ?
今回のご質問はISO 9001の7.4「コミュニケーション」の規格要求事項の「決定する」の部分です。
ISO 9001:2015では、コミュニケーションにかかる要求事項は7.4で「内部及び外部のコミュニケーションを決定しなければならない。」という記述と、その決定する各項目が記述されています。この「決定する」だけでは、審査・監査をする視点では指摘がボヤけてしまうのでは?という質問です。
今回は丁度規格の改訂の話題も出ているこの時期ならでは、のお話もありますのでぜひご視聴ください。
ゲスト:国府保周
質問:
ISO9001 7.4 コミュニケーションの「規格要求の解釈:考え方」について質問・疑問が有ります。
7章(支援)の要求事項の多くは「提供する」や「維持する」「確実にする」「管理する」など「実施:Do」に関わる要求を含めていますが、7.4 コミュニケーションだけは「決定しなければならない」としか書かれていません。この場合「コミュニケーションの<実施>に不具合があって指摘をする」場合は、8章以降の要求事項を用いなければならない(又は、用いるのが良い)という解釈になるのでしょうか?
しかし、8章以降のコミュニケーション関連の要求事項(例:8.2.1、8.5.3、8.7.1)は、多くが「顧客に直接に関わる」ものであり、例えば社内(内部)コミュニケーションの不具合等で「規定されている社内報告がされていなかった」という場合には、シックリくる要求事項がありません。
強いて言えば、8.1のd)項「プロセスの基準に従ったプロセスの管理の実施」がされていなかった、という解釈でしょうが、不具合の根本原因である「内部コミュニケーションの不足」への指摘がボケた感じになってしまいます。
もし、これが環境規格(ISO14001)であれば、7.4.2項で「内部コミュニケーションを行う」と明確に実施を要求しているので、本項への指摘でスッキリするのですが…個人的にはシンプルに「決定したことは実施するものだ」と考えて、7.4項で指摘すれば良い、と思うのですが、いかがでしょうか?
※本件は、次回の9001規格改定で明確にして欲しい、と希望しています(例えば、e)項の後に「実施」に関する要求事項を追記する、など)。
収録日:2025年6月7日
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